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月別アーカイブ: 2012年2月
雨に挑む
小雨や普通の雨ではなく、大雨の時はカメラを持って戦闘態勢に入る。
撮影テーマである「神々からの伝言」は雨=『水によって森、人は生かされる』が、関係するため「雨」を徹底的に追い続ける。
ある日、撮影中、近くに落雷もあったけれど、伝言を聞くため、感じるため自然の中と一体となって、体はずぶ濡れになりながらもカメラだけは濡らすまいと、必死で撮り続けたこともあった。
大雨の中では身の安全を確保しながら撮らなければならないから、中途半端な気持ちでは出来ない。また、フィルムカメラを使うため、フィルムの取り出し、装填は濡れないように傘をさして、細心の注意をはらう。
作品の撮影は100%フィルムカメラ。デジタルカメラは使っていない。また作品の写真はほんの一部を除いて、ほとんど公開もしていない。
そうやって命がけや苦労して撮った写真でも、現像から上がってきたポジフィルムを見た時に、自分が感じたものと写っているものが合わなければ、それは全部ボツになることもある。
そしてまた撮りなおす。その繰り返しが10年。
やっと一区切りの終盤が近づいてきたが、必要なあと2カットがまだ撮れていない。
春までに撮れたらいいけど、焦らずその時を待つことにする。
「月の森」 山下大明写真展 2月8日~5月10日
森は怖い。
そして、森は美しい。
この度「月の森 屋久島の光について」の写真集を刊行した、屋久島在住の写真家山下大明(ひろあき)さんが、屋久島町安房の屋久島町立屋久杉自然館で、約20年ぶりに写真展を開催しています。8日から始まった写真展は、フィルムとデジタルカメラで撮影した作品をA3のプリントにして70点を展示しています。
驚いたのは、携帯電話を未だ持たず、「Twitter?Facebook?なにそれ?」というぐらい超アナログな山下さんが、デジタル一眼レフカメラでも撮影されていたこと。デジタル一眼レフカメラを持っておられることは知っていたのだが、まさかそのデジタルカメラを使われていたとは……。「山下さんの作品は全てフィルム写真」という認識が強かったため以外でした。
そのため今回の写真集、写真展はフィルム写真とデジタル写真を混成させた内容になっているそうです。写真展で写真はもちろんの事、それと同時に注目して頂きたいのは、山下さん自作のパネルとプリント。パネルは板を使って一個一個手作業で作った物に、自宅のPCで現像処理した写真を自宅のプリンターでプリントしています。デジタル写真もフィルム写真も違和感無く仕上がっていて、山下さん独特の色合いが出ています。
今回の作品は屋久島の里山……。標高が300m以下の照葉樹の森が対象で、その大半が夜に撮影されたものです。
暗闇で、「デジタルカメラで撮った写真に赤い色が写り込んでいて、不思議に思っていたら、蚊取り線香の火の色だった!。」事や、「撮影中、シャッターを押して切れるまで長時間露光が10分ぐらいかかるため、その場で地面に座って体の後ろに手をついたら、手の横にヘビのマムシがいてびっくりしたよ~!。」など、夜の撮影ならではの出来事を、笑いながら話す山下さん。昼の食事さえ忘れて3時間ほど、お互いに話し込んでしまいました。
会期中、8日から15日までの一週間は、山下さんが会場に終日詰めています。その後は会期終了まで、できる限り日曜日だけは詰めたいということでした。写真集をすでにお持ちの方はお忘れなくお持ち下さい。サインをもらえます。また屋久杉自然館でもサイン入りの写真集を販売しています。
会期:2012年2月8日(水)~5月10日(木)
時間:09:00~17:00(入館は16:30まで) 休館日:第一火曜日
会場:屋久島町立屋久杉自然館 屋久島町安房2739-343
phone/web:0997-46-3113 http://www5.ocn.ne.jp/~yakumuse/