水の譜

100行や1000行の文章よりも1枚の写真に勝るものはない。そして世界中の人々を動かすことができるのも写真が持つ力といわれる。

日ごろ写真を撮る時、「写っているもの、あるいは写ったもの」の先に「何があるのだろうか?、どうなるのだろうか?」ということを想像させる写真を撮りたいと思ってシャッターを押す。写真家は写真で小説を書きます。「写真を読ませる」ことで、表現したいものを想像してもらう。だから表現写真にはキャプション(説明文)はなるべく付けたくない。キャプションを付けてしまって、それを見た人は納得してしまいそれで終わることもある。撮る側も見る側も想像することで感性が鍛えられると思うのです。10人の写真家がいれば10通りの撮り方があり、見る人が10人いれば10通りの見かたと感じ方がある。それが写真の力だと思います。感動を与えた写真は自然と無限大に想像されるものと信じます。若い時に見えなかったものが、歳をとることによって見えてくるものがあります。不思議です。どれだけ感動を与えることができるか、日々精進しながら撮りたいと思っています。

写真=16日 「EOS 7D・70-200mmF2.8」

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