投稿者「Horie Shigeo」のアーカイブ

冬に生きる

s-DSCF6030面積に対してヤク鹿の密集度が高い西部。下草は食べ尽くし、枯れた落ち葉を食べて冬を生きる。=10日、西部

たゆみなく

s-IMG_9045海は雨として水を山に供給し、地上で生きるすべての命を繋ぐ。大雨で大量に流れ下る濁流は、森の微生物を海まで運び海中の生きものを育む。見方を変えれば、水は癒しにもなり悪魔にもなる。悠久よりたゆみなく続く水の循環。その根源は海です。写真=宮之浦川

再び寒波、山は雪に

s-DSCF1781s-DSCF1757屋久島も再び寒波襲来。山は雪になりました。2月は、今年も降雪、積雪はないだろうと予想していたのが、みごとはずれました。2月8日、縄文杉近辺では森に20cmほどの積雪があり、かなり冷え込んでいました。午後から北西の風が強くなり、帰りのトロッコ道は吹雪の中を歩きました。写真=8日
※HPのほかに、facebook「屋久島Horie photo office」及び Instagram「mtm7271」で、それぞれ異なる写真・動画を日々更新しています。アカウントをお持ちの方はどうぞご覧ください。

新緑、もうすぐです

s-新緑晴れても風がまた冷たくなった屋久島。2月、ここ何年も山岳地域ではあまり積雪はない。今年もおそらく少ないと思う。これから一雨ごとに気温が上がると、いっきに植物の芽吹きが始まります。写真=過去に撮影したイヌビワの新緑/西部

雲行き

s-IMG_8914昨夜降っていた雨は止んで、屋久島の東側は朝から晴れた。昼前、西部まで行く予定で車を走らせる。時期的にもうアオモジの花が咲いているかなと思い、安房から県道をしばらく走り、高平でハンドルを山手側にきって農道に入った。昨年も農道横で咲いていた花を撮ったので、今年も、と思い低速で走りながらアオモジの木を探した。木は10分もしないうちに見つけたものの、窓越しに枝を見ると、まだ蕾の状態で、開花まであと2週間ぐらいかかるかな、と思われるものばかりで、咲いていなかった。仕方なくまた車を走らせていると、道横につわぶきの綿毛がたくさんあることに気づいた。昨年、秋から初冬まで咲いていた黄色い花ビラは、全部落ちてしまい、丸い綿毛になっていた。進む先のちょっと広くなった道横に、つわぶきが群生して、綿毛が多く付いているものがあったので、その近くに車を停めた。カメラを手に持って車から降り、つわぶきの近くまで寄って、綿毛を見ていたら、風に吹かれて何本かが同じ風下に飛んだ。スーッっと速く飛んで行くのもあれば、ふわふわとゆっくり飛んで行くものもあった。風の強弱によって飛び方が違い、距離も違った。すべては風任せ。鳥や動物によって運ばれたものを除くと、あまり遠くまで飛ぶことがないのか、近くに着地して、発芽すると狭い範囲で殖えていくようだ。(それとは別に、土の中にある茎だけでも繁殖できると書物にはある)風が止むのを待って、きれいな綿毛を数カットだけカメラにおさめる。周りを見てもアオモジの木は無かったので、諦めて車に乗り込んでだ。農道はもうすぐ県道と合流する所まで来ていたこともあり、5分ぐらいで県道に出た。尾之間集落のAコープで買い物を済ませ、小島集落まで行くと、先日見たヒマワリが目の前に飛び込んでくる。冬だというのに季節はずれのヒマワリが、段々畑で咲き誇って、相変わらずきれいだ。先日も撮ったけど、また撮ってしまった。やはり撮らずにはいられない魅力があるかもしれない。しばらくたって、小島の隣にある平内集落まで行くと天気は一変。北西の風が小雨を連れてきた。空全体は灰色で低空に点在する薄黒い雲が、少しだけ速く北西から南東側に流れている。この雲が雨を降らせ、通りすぎるとぴたっと止んで、またくると降りだすという安定しない天気。県道沿いのお店で缶コーヒーを買おうと、自動販売機の前に車を止めて降りた瞬間、わずかに硫黄の臭いを鼻で感じた。近くに温泉があるはずもなく、なぜこの臭いがするのか、考えることも無くすぐにわかった。屋久島の西方12kmに位置する口永良部島(くちのえらぶじま:屋久島の一部)が昨年の8月、34年ぶりに噴火して、全国ニュースでも流され話題になった。地元でも大騒ぎになったが、今は治まっている。しかし、ある程度の噴煙(一概に言えない)がまだ出ているので、その噴煙が北西の風で運ばれ、屋久島の南西方面まで臭いをもたらしているというものだった。今まで冬にこの臭いを、北西の風が当たる所で感じることは無かったのに、今年初めて臭ったということは、噴火前に比べて噴煙が多くなったからではないかと思う。車は大川の滝を過ぎて、西部林道の幅員が狭くなった所で停め、降りてみるも雨で視界が悪く、撮影どころではない状態だった。急いで車に乗り込み、そこでUターンして走りながら口永良部島を見ると、島の上半分が雲に隠れて噴煙の流れは、わからなかった。時間は夕方近くになっていたので撮影は諦め、どこにも寄らずそのまま帰った。=30日、写真/モッチョム岳と雲、小島から

綿毛は風に乗って

s-DSCF5746秋から咲き始めたつわぶきの黄色い花は、綿毛(種)になって、風が吹くとタンポポみたいに飛んでいます。着地してうまくいけば春過ぎに発芽します。それとは別に、つわぶきは地下茎だけでも繁殖できるようです。

春の色

s-IMG_8499
s-IMG_8526どんよりとした曇り空の下、春の色を探しに南部まで車を走らせた。車道横では寒緋桜が満開で赤い色が写欲をそそる。車を停め10分ほど撮影。その後また車を走らせていると、道下の畑に面白いグラデーションを見つけた。色的に赤が欲しいなと思いながらシャッターを切る。そこから30分ぐらい走り小島集落まで来ると、畑は黄色が目立つ。冬なのにひまわりが満開。それも菜の花と混合に……。夏にひまわりの種を蒔くと冬に花が咲くそうで、温暖な南部だから見れる風景。今のところ春の色は黄色、赤、タンカンのオレンジ。=28日、高平、小島

満開の寒緋桜

s-IMG_8463里地では寒緋桜が満開です。
s-IMG_8440一部、寒桜も満開。

命ある限り

s-IMG_8383植物の種は落ちる(運ばれる)場所を選べません。落ちた所が運命の場所として、命ある限り生き続けます。苔があって雨が多い屋久島ならではの光景。

森、雑観

s-IMG_7719苔の上に枝ごと落ちていたノリウツギ(ゆきのした科)の花びら。8月に白く咲いたノリウツギの花びらは、花期が終わっても造花のようになって冬まで残ります。
s-IMG_7842小さい切り株の上で育つシキミの幼木。毒性があるため鹿に食べられることはない。