昨日からの強風は今日も続いた。天気は回復して時々晴れ間があったが、気温は真冬と変わらないほど冷え込んで、太鼓岩での気温は5℃。立てないほどの突風が吹いた。奥岳の翁岳、宮之浦岳に白く見えたのは、おそらく雪か霧氷ではないかと思われる。屋久島も再び寒波、真冬に戻ったような一日だった。
今日は台風並みの暴風。山では予報よりも雨が少なかった。
ここ2、3日で気温が上がったため、小杉谷の学校跡地では桜の開花が加速して満開。
今が見ごろ。=23日、小杉谷
角が落ちてまもないオス鹿。=小杉谷
立春から春分までに8m以上の南寄りの風を「春一番」というが、今年は鹿児島を含め全国的に「春一番が吹いた」と気象庁の発表がなかった地域が多いという。この時季になってもまだ大陸からの寒気が強く、太平洋の高気圧が日本列島まで上がれず、風が弱かったようだ。これは珍しいことではなく、過去に何度もあるらしい。
今、屋久島北部の一部では春爛漫。里地から前岳にかけて山桜が満開。今後、島全体に広がっていく。写真=21日、志戸子集落
春分の日。
里も山も冷たい風が吹いて寒い。その風で苔も乾きパサパサ状態。しかし、午後から霧が森を包むと、苔にしっとり観が戻り触ると冷たい水分が手に残った。
昨夜のまとまった雨は、明け方までには止み青空が広がった。湿潤の森の中に光の矢が照葉樹を輝かせた。
ヤクシマオナガカエデは屋久島の新緑の中でも一番早く、続いて本命の照葉樹が山全体を輝かせる。春は屋久島の山々が一年で最も美しく、素敵な彩りになる。
寒波が緩み、春らしくなってきた。車の窓を開けて走ると風がここちいい。里の畑ではまだ開花していないルーピンの花や蓮華の花が春の色として和ませる。写真=麦生
里では春の訪れを感じるようになったが、11日からの寒波で、標高1300m以上の山では一時雪や霰が降り、北西の冷たい強風が樹の枝に霧を噴きつけたため霧氷ができていた。今期最後の寒波と思われる。写真=13日午後12:01分、高塚小屋前
樹はたくましく生きる。