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「倒木」柏倉陽介写真展

柏倉陽介氏は、数々の賞を受賞し世界で活躍するNature photographer。
10年以上前から屋久島に通い続け撮影した作品がこのほど「倒木」-屋久島 ときの狭間に立ちて- の写真集として刊行された。その出版記念として屋久島で写真展が開催されるはこびとなった。
会期:2020年9月19日(土)~9月30日(水)
時間:11時00~17時00
会場:屋久島町小瀬田・Gallery TABIRA
凛とした森へ

育つ場所で運命が決まることも

台風10号の暴風で倒れた樹齢40年ぐらいの杉。
かつて500人以上が住んで、屋久杉伐採の最前線だった小杉谷。
昭和45年に伐採が終わり、閉山となった住居後に植林された杉だったが、地表の条件が悪かったのか近くの杉を巻き込みながら倒れていた。
この杉は3年前、テレビ番組で小杉谷集落を紹介するために映像撮影したものだっただけに、なんだか寂しさがこみ上げた。
育った場所によっては3000年も生きる屋久杉があるいっぽうで、40年足らずで終焉を迎える小杉もある。(屋久島では、樹齢1000年以上は屋久杉。1000年以下は小杉としている)
写真=15日、小杉谷
脅威にさらされる中で

屋久島はもともと土壌が少なく、植物は花崗岩の上で育っているのが通常。1枚岩の上で岩を這うように広がった根は木が暴風雨で揺さぶられると、ちょっとした隙間ができ、そこからいっきに剥がされてしまう。(個体の岩を根がつかむように育つと強い)
それは木が大きくなればなるほど幹の揺れ方が大きくなり、樹齢1000年以上の屋久杉でさえ倒れてしまう。そうした脅威にさらされる中、屋久島の木々はたくましく育っている。
そして、倒れた木の上、或いは根本に新たな木の種子が落ち、新しい命が育まれる。それは何千年も前から繰り返し行われている。
写真=15日トロッコ道、根が剥がれた杉の木
つかの間の晴れ

また雨の日が続きます

秋の気配も

夜は鈴虫が鳴いて、昼間は夏の終わりを告げる、セミのクロイワツクツクが大合唱をしている。
そして、夜から朝方はだいぶ涼しくはなってきたものの、暑さはまだ続いている。でも最高気温は30度を下回る日が多くなってきた。
ただ、ネットニュースを観ていると、太平洋の海水温がまだ30度ぐらいあるため台風が発生しやすいという。発生すると最強になるらしい。
例年秋の台風は大型になりやすいし、秋雨前線を刺激して大雨も降りやすい。まだ油断はできない。 写真=8日朝、長峰
序章?の台風

昼ぐらいから台風一過の晴天。所によってはまだ小雨が続いていたようだ。永田のいなか浜まで車を走らせると、途中の県道で倒木の撤去や、枝葉の除去作業をしていた。いなか浜に着くと海はまだうねりが残っていて砂浜に打ち寄せていた。今回の台風は10号。例年だとこの時期は20号近く、或いは20号を超えている時がある。まだ太平洋の海水温が高く、もし台風が発生すると、太平洋高気圧が徐々に東に移動しており、また日本、特に本州へ向かってくることは必須。まだまだ序章の台風。今後発生すればいずれも大型になって襲いかかってくる可能性もある。 写真=7日午後、いなか浜
台風10号が通過するも

台風10号に備えて

6日、7日に台風10号が屋久島を通過する様子をTBS系列のTVニュース、南日本放送「台風10号特番」で屋久島から生中継するため2日間の泊り込みとなった。
5日は何事もなく過ぎ、6日の朝から強い雨になりホテルの5階の部屋から安房川を見ていると、みるみるうちに茶色く濁り増水していくのがわかった。おそらく山は昨日の夜からまとまった雨になっていたのだろうと思った。
昼前から風が強くなって、午後4時前の特番で中継していた時が一番暴風雨がすごかった。6階のレストランの窓側から中継していたが、大きい窓がしなるように雨、風が打ちつけていた。おそらくこの時に最大瞬間風速44.8m(後に気象台が発表)を観測したのではないだろうか。
その後台風の勢力が弱まって屋久島の横に最接近した時はある程度暴風雨もおさまった。夜10時過ぎ、宮之浦の総合体育館の屋根が飛ばされたという情報が入り、その体育館に避難していた住民は消防が屋久島高校の体育館へ移動させたという。
他にも吉田集落の県道で倒木があり通行できない。永田集落が川の増水と高潮で浸水するおそれがあるなど一部の被害や危惧される情報も入ってきていた。
夜11時ごろ就寝するまで吹き返しの風が続いていた。 写真=6日午後4時10分、屋久島山荘6階から撮影
屋久島写真