時をみつめて
たしか2010年だったと思う。10年に一度の一斉開花時に撮った屋久島シャクナゲ。
屋久島の山は神の領域としてむやみやたら入ることは許されなかった。また屋久杉は神木として崇められていた。しかし、江戸時代になると屋久島は薩摩藩の領地となり、屋久杉を伐り倒して板(平木)を年貢として納めることになる。島民は屋久杉を神木として崇めていたため、屋久杉を伐り倒す時どんな気持ちだったのだろうか。おそらく屋久杉に詫びながらヨキを入れたに違いない。写真=ヨキを入れて試し伐りをした屋久杉
屋久島の神々は、過酷な環境で生きるすべての生き物に対して様々な試練を与え、なおかつ命の継承を求めたのではないかと思えてならない。写真集「屋久島 神々からの伝言」より
2000年から2010年ごろまでフィルムカメラで撮影した未発表作品を公開していきます。