岳参り(たけまいり)

五百年前から続く島の伝統文化

500年前から続く岳参りは、各集落の前岳(まえたけ・里から見える山々)や奥岳(おくだけ・屋久島の中心部)に祀られている「一品宝珠(法寿)大権現」(集落によっては違う)に、春は農作物豊穣、無病息災、家内安全、大漁を「祈願」。秋は成就を感謝する「願解」で毎年2回お参りをする屋久島の伝統文化。

岳参りの起源は長享年間(1487~1488年)に屋久島で地震(島民は山の神が怒っていると)が頻発し、鳴動も続き疫病が流行った。
そこで領主種子島家第11代時氏は、京都本能寺の「日増上人」に鳴動を鎮めるための祈祷を依頼する。
日増上人は永田(長田)集落の顕寿寺に入って祈祷を続け、使者を3度御岳に送り妙法蓮華経の法札を納めたが、(その法札が飛んで帰ってきて)鳴動は止まなかった。
そこで日増上人は自ら御岳に登り、笠石という巨大な岩石の洞穴に7日間篭り鎮災の法華経を読し、法札は御岳の頂上に納めた。
それ以来鳴動は止んだともいわれている。こうして各集落に広まったようです。

参考資料:「熊毛郡宗教史」、元上屋久町民族歴史資料館館長山本秀雄氏談
本編写真:宮之浦集落有志の岳参りに同行取材
※岳参りは継続取材中

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