森の中は尾根筋だけ時々風が通るぐらいで、谷を歩いていると寒さは感じない。昼前になって灰色の空から陽射しが森の中に入るようになってきたので、陽が当たってる部分と、そうでない部分は、太陽の動きを見ながら雲に隠れるのを待って撮り分ける。(快晴で雲が無い日は、コントラストが強いため森の中は基本的に撮らない)森の中を先へ先へ進むと、見覚えのある光景が目に飛び込んできた。根っこごと倒れた杉。おそらく台風で倒れたと思われるこの杉は14年前、あまり苔は付いておらず、枝もかなり残っていたように思う。それが今、びっしり苔に覆われていて枝も少なくなっていた=写真。幹本体は脂分が多いためそのまま残っている。写真を撮り終え、次は何が出てくるかわくわくしながら前に進んだ。つづく