屋久島に住んで17年目に入った。住み始めた時からずっと部屋に飾ってあるモノクロの写真。薄紙にざっと貼り付け安物の額に入れてある。これは大阪で写真学校に在学中撮影のため大阪の豊能郡豊能町に、2年間通い続けた時に撮った作品で、一番心が揺さぶられ記憶に残る写真。写真の原点であるモノクロ写真を忘れないために今も飾ってある。写真を見るたび当時のことが蘇り、写真という記録がいかに大事かを痛切に感じる。デジタル写真全盛期の今、デジタルカメラでも撮ってはいるけれど、フィルム写真の魅力にはまだかなわないと思っている。フィルム写真をこよなく愛する者として今後、フィルムでも撮り続けます。現在、3.000カットのポジフィルムを最終600カットまで絞り込む作業をしていますが、一枚一枚に愛着があり、撮影したときの状況ははっきりと覚えています。すべて記憶に残る写真です。