年間の降雨量が8,000mmを超す(2005年、ヤクスギランドで10,000mmを超す)屋久島の山々は、海水が蒸発し雲になって尾根や谷をいっきに駆け上がり、大粒の雨(屋久島ではラッキョ雨)を降らせる。
雨の始まりは海から……。黒潮、特に満ちてくる海水温は夏場で海水面が太陽の光を受け、30℃を超すほど温かい。それが蒸発して1,000mを越す山々で雲に変わる。それに低気圧の雲が重なると、大雨洪水警報が出るほど、降ってくるというのではなく、バケツをひっくり返したように「落ちてくる!」。川では濁流が岩石を転がし、登山道は川になり、普段水がない山の岸壁に滝ができる。そして、その雨水はまた海へ帰るのです…。 もうすぐ梅雨入り、屋久島の壮大なドラマが始まろうとしている。
写真=21日、太鼓岩から 「OLYMPUS PEN E-P1・17mmf2.8」