屋久島の森には、江戸時代に伐倒された屋久杉が点在する。
かつて、山(山岳)は山岳信仰の、神の領域としてむやみやたらと入ることはなかった。そして、岳杉(たけすぎ・今は屋久杉とよぶ)も神木として崇められていた。
しかし、藩政の時代に年貢として岳杉の板を納めることを命じられた時に、島民はどんな気持ちで神木の岳杉と向き合っただろうか?
おそらく、詫びながら神木にヨキ(斧)を入れたに違いない・・・。
そして時代は過ぎ・・・
今、300年の時を超え、伐倒された屋久杉、伐根に次の世代の杉や他の植物が育って
森が蘇っている。
この光景(原生林)を日本では屋久島でしか見ることができない。
本州にない森が屋久島には残されているのに、そのことがちゃんと伝わっていないのが現状。
写真=大和杉の森(世界自然遺産エリア)