月別アーカイブ: 2012年12月

雪景色の大晦日……よいお年をお迎え下さい。

31日、山は雨から雪に変わって、標高1000m以上では3~5cmの積雪。夏に咲いたノリウツギの花びらが新雪に落ちていた。=31日白谷、辻峠

本年も当websiteにご訪問いただき、ありがとう御座いました。よいお年をお迎え下さい。

寒波前の雨

28日のまとまった雨の後、29日は奇跡の快晴。この時季見たことも無いぐらいの青空が広がった。しかし、晴れたのも束の間夜遅くには曇り、今日は雨。大晦日から正月にかけてぐっと気温が下がり、高い山では雨から雪に変わるのではないかと思う…。

奇跡の快晴

29日、朝から夕方まで雲一つない快晴。=太鼓岩から奥岳

静寂な時間…。

静かな海。小雨が降ったり止んだりの海上に、太陽の光は虹を描いた。この時季にしては珍しく静寂な大海原。

雨のち晴れ

朝からまとまった雨。気温も20℃近くまで上がった。暖かい雨は昼過ぎから小雨に変わり、所により降ったり止んだり。夕方には晴れ、満月の空になった。

冬の日の出

今年、日の出を50回以上は見ていると思う。夏は種子島の裏から上がり、秋からは太平洋の水平線に赤くて大きな太陽が上がる。だが、海水温が高いのか?タイミングが悪いのか?、水平線に海水が蒸発して雲ができるため、今年はまだ水平線の赤い太陽は見ていない。冬の朝、太陽の光に照らされた山は、赤やオレンジ色に染まる瞬間がとてもきれい。

林床には

クリスマス寒波で屋久島もまた、標高1300m以上の山で多少の積雪があったようだ。しかし、今年の12月は例年に比べ、積雪が少ないように感じる。28日頃には気温が上がり雨の予報。その雨で今回の雪は解けて、根雪にはならないかもしれない。来年1月から2月までの寒波はどうなるだろうか?。雪は少ないような気もするが…。森に50cm以上の雪が積もると苔は埋もれて、冷たさと重さに耐えながら、人と同じように春の訪れを待ちます。

木のことは木が教えてくれる

森の冷気の中に、人と自然のはざまに立つ木。何百年も厳しい冬を越してきた。

凍てつく寒さ

北西の冷たい風がふきぬけ、カメラを持った手の指先は感覚がなくなっていた。

19日早朝、荒川登山口の気温は2℃。小雨が降るなか縄文杉をめざす。 まだ暗く底冷えするトロッコ道を歩いて行くと、小杉谷集落跡地ぐらいから小雨が雪に変わった。積もるほどではなくただ降るだけだった。 ウィルソン株を過ぎたころから、森の中は白い粉をふった程度の積雪があり、1cmも積もっていないが、木道や階段は少し滑りやすくなっていたので、登山靴に簡易アイゼンを付け、また歩いた。季節的に登山者は少なく、すれ違いもまばらで10:45には縄文杉に到着。

15分ぐらいたって近くの東屋で弁当を食べる時、リュックから温度計を出して自分が座っている長椅子の上に置いた。 そして弁当と一緒に持ってきたカップ麺にお湯を入れて待つこと3分。 麺が入ったカップを両手で持つと温かく、汁の匂いを含んだ湯気が顔にあたって食欲をそそる。 その温かい麺と汁を口に入れた瞬間「うまい!」と声が出てしまうほど、それはもう冷えた体には格別なものだった!。 至福を感じるとはこういう時なんだと思いながら、温度計に目をやると最高気温は1℃。 寒いはずだ!、風はあまり当たらなかったけれども深々と冷えている。 弁当を食べ終わってマグカップに温かいカフェオレを注いで、半分ぐらい飲んだあとカップを椅子に置き、東屋周辺で5分ぐらい写真を撮っただろうか、東屋に戻り再びカフェオレを飲むと、ホットカフェオレがアイスカフェオレになっていた。苦笑しながら残りを飲み干し、カップや弁当のごみなどをリュックに詰め、東屋から5分ほど歩いた所にある高塚小屋へ行ってみた。

温まった体で小屋に着くと、様相は一変した。北西の冷たい強風は顔を切るように谷をふきぬけ、まともに風を受けると涙が出るぐらい冷たい。 周りの木々には昨夜から今朝にかけて降ったであろう雪が、枝に霧氷という花を咲かせていた。 長さ3cm以内の霧氷は強風にゆれながら落ちもせず、びっしりついている。 手袋をはずしてポケットからコンパクトデジタルカメラを取り出し、木の枝を見上げながら「あいよ~、青空だったらなぁ~!」と嘆いた。せっかくきれいな白い霧氷が、灰色の雲で映えなかったからだ。 仕方なく撮影を始めて、10分もしないうちにカメラを持つ手の指先から、徐々に感覚がなくなっていくのがわかった。撮影する時はカメラのシャッター感覚を得るため、たとえコンパクトカメラでも素手で撮るのは冬であっても変わらない。それで5本の指先を片方ずつ交互に、開いた口に入れ、ハァーッと息で温めながら撮影を続けた。 このとき、ホッカイロを忘れて、持って来なかったことを…悔やんでも後の祭りだった。

撮影が終わって帰り際、小屋の近くの歩道横でひときわめだつヒメシャラの幹を、手の平で触ってみた。ふだんから冷たいヒメシャラは、氷を触っているのではないかと思えるぐらいひえきっていて、その冷たさは手から体のしんまで伝わってきた。これから2ヶ月余り寒さに耐えなければならない木々に、心の中で「頑張れよ!」とささやきながら、温もっていた体がまた冷えてきたので、足早に下山を始めた……。写真=19日、高塚小屋

 

 

 

 

 

1500年の時を生きる

推定樹齢1500年をはるかに越える屋久杉。

明日か10年後か100年後か、最期は突然やってくるが、今「生きている!!」。