きらびやかなステージに立つスターには、スポットライトが当たり、演技を盛り上げる。だが、植物たちは自分からスポットライトに当たりにいくのだ。それは「生きる」ために。光合成には絶対に必要な光。植物たちは光を求めて熾烈な戦いを繰広げる。たとえ台風の風で倒れても、根が土の中に残ると雨が多い屋久島…、生き続け、その倒れた木の先端は太陽へ向う。しかし、幸いにして地面でスポットライトが当たった植物は、ある程度育つものの、特別(毒がある、嫌い)な植物を除いて、シカの目にとまり食されてしまう。自然界のスポットライトは植物にとって「生と死」がとなりあわせになるのだ。
写真=花が終わったオオゴカヨウオウレン/20日、白谷雲水峡 「OLYMPUS PEN E-P1・17mmF2・8」